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  佛教大学大学院で作成したレポートです。合格済のレポートの文頭から数行の紹介にとどめています。内容についての質問をはじめ,レポートに関する質問はBulletin Board をご活用下さい。

FA010 英文学特殊研究 I (2単位)   船木満州夫 先生
テキスト
『ハーン随筆選』 北星堂書店
第1設題
‘Kusa-Hibari’と‘From the Diary of an English Teacher’ を日本語に訳せ。各々1600字程度。
リポート

草ひばり
  その籠はきっかり高さ二寸で幅は一寸半である。ちっぽけな木でできた軸を中心に回るその入り口は,ほとんど私の小指の先ほども差し込むことができない。しかし,そいつにはその籠の中にずいぶんな余地があるのだ。歩く場所,そして飛び上がる場所とはばたく場所が。そいつはとてもちっぽけなので,そいつを一目見るためには,茶色の紗を張った横の面を通して,とても注意深く見なければならない。明るいところでは,私がそいつの行方を見つけることができる前には,いつも私は籠を数度も回してみなければならないのである。そして私はたいていそいつが紗の天井にさかさまにしがみいて,上部の一角で静止しているのを見つけるのである。 ・・・以下省略

一英語教師の日記より 1890 年 9 月 2 日,松江にて
  私は英語教師として出雲の松江にある尋常中学校,すなわち普通のミドルスクール,それに師範学校,すなわち教員養成学校へ一年の期間務める契約をしている。 尋常中学校は灰色がかった青色で塗られているヨーロッパ風の大きな二階建ての木造の建物である。ほとんど三百人に近い通学生を収容する設備を備えている。それは二方は堀に接し,他の二方はとても静かな通りに境を接している,広い四角の土地の一角に位置している。この場所は古城にとても近いところにある。・・・以下省略

第2設題
‘Horai’と‘Fuji-no-yama’を日本語に訳せ。各々1600字程度。
リポート

蓬莱
  高いところで見えなくなっている青海原。明るいもやの中を通って混ざり合っている海と空。時は春,そして時間は朝である。そこにはただ空と海があり,無限の青一色である。前方にはさざなみが銀白色の光をとらえている。そして並みの泡の糸が渦巻いている。しかしながら,少し離れたところに物の動きは何も見えはしないし,また空の青さへと溶け込んでいる広がっている水の暖かくかすんだ色,それ以外には何もない。水平線はなく,ただ離れたところにただ虚空に高まって行く隔たりがあるばかりである。無限大のくぼみをつけたものが眼前に広がり,また,大きく弓形になっているものが頭上を覆っている。色は高さとともに深まっていく。しかしはるか遠く中空には,新月のように湾曲した,角が生えたような高い屋根のある楼閣の幻がかすかにかかっている。追憶のようなやわらかい陽射しに照らされた外国の昔の栄華の幻もこうであったろうか。・・・以下省略

富士の山
  日本で最も美しい景色,間違いなく世界で最も美しいものの一つというものは,雲ひとつない日の遠くに見える富士山の姿である。とりわけ,春と秋の日々,頂の大部分が,春の遅い雪,秋の早い雪に覆われている時である。めったに雪のない裾野を空と見分けることができない。それは空と同じ色合いのままであるから。天国にぶら下がっているように見えている白い円錐だとわかる。その形状の逆さになった半開きの扇という日本人の喩えは,扇の骨組みのような,のこぎり上の刻み目のある頂上から下方へ広がる見事な筋であると,驚くほどぴったりにつくられている。その美景は,扇より軽くすら見えるのである。むしろ扇の夢か亡霊である。その上,百マイルほど先にあるその有形の現実は,地球上の山々の中でも崇高な山である。 ・・・以下省略


FA020 英文学特殊研究 II (2単位)   川野美智子 先生
テキスト
『ディラン・トマス:時ならぬ飴の中に』 山口書店
『英文学特殊研究II :学習の手引き』 佛教大学通信教育部
第1設題
‘I see the boys of summer’の含意は多数に解釈されるが,テキストのなかからこの作品となんらかの共通点があると思われる一篇を選んでそのタイトルを明記し,共通点と後者の特徴を述べよ。
リポート

「ぼくがノックする前に」“ Before I knocked ”
  この詩は 1934 年に出版された彼の初めての詩集『十八篇の詩』に収められており,性的イメージと死の観念に彩られている作品として知られている。これは同じ詩集の冒頭に置かれている「私には夏の少年が見える」“ I see the boys of summer ”も同様に持っている特長でもある。この作品では少年の自慰行為が読み込まれており,「凝乳」,「煮え立つ蜂蜜」,「霜の男」,「合図の月」など性的なイメージが氾濫している。
I see the boys of summer in their ruin
Lay the gold tithings barren,
Setting no store by harvest, freeze the soils;
There in their heat the winter floods
Of frozen loves they fetch their girls,
And drown the cargoed apples in their tides. ・・・以下省略

第2設題
テキストに含まれた Dylan Thomas の誕生日をめぐる諸作品の中から‘ Poem in October '以外の一篇を選んでそのタイトルを明記し,それらの共通点と後者の特徴を述べよ。
リポート

「彼の誕生日の詩」 “ Poem on his birthday ”
  この詩はトマスの死の二年前に発表された彼の 35 回目の誕生日を祝うために書かれた。完成にはトマスが 35 歳から 37 歳に至る時代である 1949 年から 1951 年 7 月までかかったとされている。このときの,ヨーロッパにおける戦争はすでに収まっていたが,彼の身辺はあまりよい状態ではなく,飲酒癖はさらに進み,経済的にもあまり余裕があるとはいえない有様で,そのうえ妻との仲もうまくいっていなかった。トマスは故郷ウェールズのことを愛すると同時に疎ましく思っていたが,逆に新天地アメリカには憧れの念を抱いていた。 ・・・以下省略 


FA030 米文学特殊研究 I (2単位)   加藤 芳慶 先生
テキスト
『アメリカ演劇の世界』 研究社出版
『The Crucible(Penguin 20th-century classics)』 Penguin
第1設題
ユージーン・オニールについて,幾つかの作品に言及しながら述べなさい。
リポート

 ユージン・オニール (Eugene Gladstone O'Neill) は 1888 年 10 月 16 日,ニューヨーク市のホテルで誕生した。アメリカの近代演劇を築いた劇作家として知られる。アイルランド系の父は当時の有名舞台俳優で,母はピアニストであった。・・・中略
  暗いリアリズム劇『地平線の彼方』で新しい時代を告げる劇作家として登場したオニールは同年 11 月プロヴィンスタウン・プレイヤーズによって『皇帝ジョーンズ』という一幕劇を発表した。オニールはカール・ユングの提唱する「集合的無意識」などの学説に刺激され,jこれまでと全く傾向の違う表現主義ともいえる技法を取り入れた。脱獄囚の黒人が,西インド諸島のある島で皇帝として君臨するが,しかし反乱が起き,ジャングルをさまよったあげくに殺されるという八場の劇で,権力欲に疲れた男の内面とその苦悩・罪の意識に苛まれる恐怖を造形,光,音を駆使する表現技法は迫力がある。 ・・・以下省略

第2設題
1940年代のアメリカ演劇の動向について,幾つかの作品に言及しながら述べなさい。
リポート

 オニールの登場により開花したアメリカ演劇は 1940年代に成熟期を迎えた。一般に芸術はその社会の状況を反映しているものであるが,アメリカ演劇は特に社会風潮の変化と密接な関連を示しているのが大きな特徴となっている。1940年代の社会が明確に一つの連続性を提示しているように,演劇のほうもまた同じような様相を呈している。1940〜41年のシーズンの新作上演は72回,1944〜45年は83回,1945年〜46年が79回,1948年〜49年は70回,1949〜50年は60回となっているが,大戦が終わった年1945年以前の大戦中のほうが上演された新作の数はやや多いのは戦争がもたらした好景気のおかげであろう。しかし大戦中と大戦後の演劇活動の間には,新作上演数における絶対的差異は認められない。このことからもアメリカ社会においては,戦争による影響がどれほど小さかったということが分かる。 ・・・以下省略


FA040 米文学特殊研究 II (2単位)   萱島 八郎 先生
テキスト
『The Scarlet Letter[3rd ed.](A Norton critical edition)』 Norton
『米文学特殊研究II :学習の手引』 佛教大学通信教育部
第1設題
ディメスデールを論じなさい。
リポート

  ホーソーンはモラリストとして罪と死の問題を追及し続けた作家で,その作品におけるカルヴィン主義の原罪意識からくる「暗黒の力」が彼の作品の魅力の一つとなっている。罪と死の問題を取り上げ,人間の心理の暗い影を追求した作品『緋文字』に登場するアーサー・ディメスデールもこのカルヴィン派の若い牧師である。この作品は 17 世紀植民地時代のボストンを舞台に,そこ暮らすへスター・プリンという結婚間もない女性と,このカルヴィン派の若い牧師アーサー・ディメスデールとの道ならぬ恋の物語である。へスターは夫であるチリングワースが薬草採取に行き,行方不明になっている間にこのディメスデールと恋仲となりパールという女児を出産し,その結果姦通罪で投獄されてしまう。 ・・・以下省略

第2設題
テキストの中のチリングワースの役割を述べなさい
リポート

 ロジャー・チリングワースはへスター・プリンの夫であり,アーサー・ディメスデールと共に『緋文字』における重要な登場人物である。へスターは夫が薬草採取に行き,行方不明になっている最中に,ディメスデールと恋に落ち,不義の子パールを産む。当時のピューリタン社会では,姦通は罪であり,へスターは胸に姦婦の印である緋色の“ A ”の字( Adulteress の頭文字)を付け,子供と共に広場でさらし者にされる。ここにたまたまボストンに帰ってきた夫チリングワースが現れ,それらを目撃し,妻の不倫の相手を突き止めることを誓うのである。こうして彼は医師という立場をも利用し,原因不明の病気で苦しむ,ディメスデールへ主治医として近づいていくのである。 ・・・以下省略 


FA050 英語学特殊研究 (2単位)   前川 哲郎 先生
テキスト

『現代英語文法体系論例解[第3版]』 正林書院
『意味論と語用論の現在』 理想社
『英語学特殊研究:学習の手引』 佛教大学通信教育部

第1設題
(1) 英語の名詞の意義に拠る分類と通格の用法  (2)were to 叙想法の含意
リポート

  (1) ―T.英語の名詞の意義による分類
  名詞を語が表す意義上の特徴によって,まず人や事物,物質等の実体を表す具象名詞( concrete nouns )と,属性や関係等を表す抽象名詞( abstract nouns )に分けられる。この具象名詞は共通につけた名称である共通名詞( common nouns )と固有の名前である固有名詞( proper nouns )に分けられ,前者の共通名詞は物質を表す物質名詞( material noun )と物質から成り立つ人・物の集合体等を表す種族名詞( class-nouns )とに分けられる。そしてこの種族名詞は個々の人・物や出来事を表す普通名詞( common noun )と人・物の集合体を表す集合名詞( collective nouns )に分かれる。このように名詞の分類は各段階に基準が異なっており,これは『現代英語文法体系論例解』の p32 からの引用である上図が理解の助けとなる。 ・・・以下省略

第2設題
(1) 協力の原理と (2) 丁寧さの原理に就いて,意味論・語用論の観点からの考察
リポート

  意味論とは言語の一部が意味するところのものの研究であるのに対し,語用論は特定の人,つまり特定の発話状況における話者あるいは聞き手にとって言語の一部が意味するところのものを研究することであるが,これらを通して以下に (1) 協力の原理と (2) 丁寧さの原理について考察する。
(1) 協力の原理
  H.P. グライスの協調の原則( cooperative principle )とそれに関連する会話のマキシムは日常言語哲学から生まれた。グライスが試みたのは,話し手が伝えようとしたことを,聞き手がどのように受け取るかを説明すること,つまり実際に表現されたレベルの意味からのその表現に含まれた意味のレベルへどのように移行するかということである。 ・・・以下省略 


FA310 英文学演習 I a (2単位)   船木満州夫 先生
テキスト
『ダンシングガール[改訂版]』 大阪教育図書
第1設題
‘A Dancing-Girl’の主要部分について論述せよ(必要に応じて訳文をつけること)。
リポート
 “A Dancing-Girl ”は 1894 年に出版された“ Glimpses of Unfamiliar Japan ”に収められている一編の“ Of a Dancing-Girl ”から,冒頭の日本の芸者とはどのようなものかを説明している部分を抜いたものである。 芸者の説明に続き,絵師の説明が終わると場面は変わり,江戸から京都を志し,幾山河を越え一人旅を続けている絵師が登場する。この絵師は近道に山越えをし,うっかり道に迷った男である。 ・・・以下省略
第2設題
‘A Dancing-Girl’の人物の描き方について感ずるところを述べよ(必要に応じて訳文をつけること)。
リポート

1894 年に出版された『知られぬ日本の面影』‘Glimpses of Unfamiliar Japa’はハーンの来日第一作であり,この中に収められている‘Of a Dancing-Girl’から芸者に関する冒頭部分を抜いたものが‘ A Dancing-Girl’である。ここに登場する主な人物は絵師と山の中の一軒家の女主人の二人である。ハーンの作品は美しいと言われるが,彼の作品の美を構成する一つの要素として女性の描写が数えられる。またハーンの作品は女性が中心的存在となっているものが多い。 ・・・以下省略

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
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